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公開日:2026/08/12 / 最終更新日:2026/08/20

乳がん検診について。あなたの健康を守るために。

乳がん検診について。あなたの健康を守るために。

「そろそろ乳がん検診に行ったほうがいいのかな?」と思いながらも、なんとなく先延ばしにしていませんか?


「痛そう」とか「どこで受けるのがいいかわからない」などの不安や疑問のせいで一歩を踏み出せない方は少なくありません。


今回は、乳がん検診について多くの方が抱く5つの疑問について、解説します。

乳がん検診は「気が向いたときに受ける」のではなく、適切な年齢から定期的に受けることが重要です。

  • 何歳から受けるべき?
  • 厚生労働省が推奨している国(自治体)の乳がん検診は「40歳以上」が対象です。
  • 日本の乳がん罹患率は40歳代から増加していくため、この年代からの定期的なチェックが特に重要視されています。
  • 受ける頻度は?
  • 対策型検診(限られた公費での検診で自己負担は無料か少額)で推奨されている頻度は「2年に1回」です。
  • しかし一人一人リスクや生活背景が違いますので、任意型検診(検査項目や頻度を医師と相談して実施)で「年1回」受けることをお勧めする方もいらっしゃいます。
  • 「2年に1回」は最低限の基準ですので、体調や乳房の状態に変化がないか日常的に意識してもらい、変化があれば検診ではなく早めに乳腺外科を受診しましょう。
  • ※20代・30代の方は?
  • 自治体の定期検診の対象外ですが、その年齢では乳がんを発症しないというわけではありません。
  • 血縁者に乳がん・卵巣がん・膵臓がんの発症者がいる場合や、気になる症状がある場合は、年齢に関わらず早めに乳腺外科を受診しましょう。

乳がんの検査には主に「マンモグラフィ」と「超音波(エコー)」の2種類があります。
どちらか一方が優れているわけではなく、年齢や乳腺のタイプによって向き・不向きがあります。


しかし乳がん検診での検査となると「マンモグラフィ」が推奨されます


その理由は、「マンモグラフィ」での検診は、40歳から75歳までを対象とした検診で、2年毎に検査することで乳がん死亡が減少するという報告があるからです。


一方で、「エコー」での検診は乳がん死亡を減少させるという報告はありませんが、「マンモグラフィ」と併用することで乳がんの見落としを減らせるという報告があります


それぞれの検査は得意分野が違うので、見落としを減らすためにどちらか一方ではなく、可能であれば両方とも受けることをお勧めします。


ではそれぞれの検査の特徴を確認しましょう。

  • 【マンモグラフィ(X線撮影)】
  • 乳房を挟んで撮影するX線検査であり、乳がんの代表的な所見の一つである「石灰化」を見つけるのが得意です。
    放射線被ばくのリスクがありますが、線量としてはそれほど多くなく飛行機で海外旅行へ行った時の宇宙線被ばくと大差ありません。
  • 【超音波(エコー)】
  • 超音波を当てて乳房の内部を観察する検査であり、乳がんの代表的な所見の一つである「しこり」を見つけるのが得意です。
    放射線被ばくがないため頻回に検査をすることができます。

若い世代の方は、特に乳腺の密度が高い方が多いため、中には「マンモグラフィ」では「しこり」を指摘しにくい方もいます。


一方で「エコー」は乳腺の密度が高くても「しこり」を指摘できますので、乳腺の密度が高い方が多い若い世代の方には「エコー」が適しています


また、「マンモグラフィ」で「高濃度乳腺(乳腺の密度が高くマンモグラフィでしこりを指摘しにくい)」の方や、被ばくしないので妊娠中の方も「エコー」が適しています。

「マンモグラフィ=激痛」というイメージが先行して、乳がん検診を敬遠してしまう方は多いと思います。


確かに乳房を圧迫するため検査時に痛みを伴いますが、少しの工夫でその痛みを和らげることができます。

  • 受診に最適なタイミング
  • 生理終了後の乳房が柔らかい時期
    生理が始まって7-10日くらい、終わってから数日後くらいが乳房が最も張っていなくて柔らかい時期なのでその「生理終了後」を狙って検査をするのが一番いいでしょう。
  • 検査時のコツ
  • リラックスして力を抜く
    「マンモグラフィ」は大胸筋も挟みこみます。
    「痛いかも」と身構えて体に力が入ると、大胸筋が緊張してさらに痛みを感じやすくなります。
    息をフゥーっと吐いて肩の力を抜くようにリラックスしてみましょう。
    それでも痛みが強い場合は我慢せずにその場で放射線技師に伝えることも大切です。
  • スムーズな検査のために
  • 乳がん検査では「マンモグラフィ」も「エコー」も上半身のみ脱衣をお願いしています。
    そのため、ワンピースなどひと繋がりとなった衣類は避けて、上下分かれた服装でお越しいただくとスムーズです。

検診費用は、どの制度を利用するかで大きく変わります。

1. 自治体の検診(対策型検診)

40歳以上の女性を対象に、多くの自治体で「無料クーポン(※特定の節目年齢)」や「一部自己負担(500円〜2,000円程度)」で受けられる制度が用意されています。
クーポンが届く時期や対象者は自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村のホームページ等で確認が必要です。

2. 職場の健康保険組合の補助

会社員やその扶養家族の場合、健康保険組合が費用を全額または一部補助してくれるケースがあります。
人間ドックのオプションとして安価に追加できることもあるため、職場の福利厚生を確認してみましょう。

3. 完全自己負担(任意型検診)

全額自己負担で受ける場合、「マンモグラフィ」や「エコー」等組み合わせによって異なりますが検査単体でそれぞれ5,000円〜10,000円程度が目安となります。

「私は2年に1回の検診にちゃんと行っているから乳がんは大丈夫!」とは言い切れません。

「中間期乳がん(検診後から次の検診までの間に自覚症状がでてくる乳がん)」もあるため、日頃から自分の乳房の状態を知っておくこと(ブレスト・アウェアネス)が推奨されています。

セルフチェックのタイミング

月に1回(生理が始まって7-10日くらい、終わってから数日後くらい、閉経後の方は毎月日を決めて)おこないましょう。

チェックするポイント

「見て」チェック

「見て」チェック
鏡の前で両腕を上げ下げし、乳房にくぼみや引きつれがないか、左右非対称になっていないか確認する。

「触って」チェック

「触って」チェック
3〜4本の指の腹を使い、乳房全体を「の」の字を書くように優しく滑らせ、しこりがないか確認する。

「絞って」チェック

「絞って」チェック
乳頭を軽く絞り、分泌物(特に血液が混じった赤・黒・茶色の分泌物)が出ないか確認する。

もし、しこりや違和感を見つけた場合は、次回の検診を待たずにすぐに乳腺外科を受診しましょう。

乳がんは早期に発見すれば、9割以上が治癒を期待できる病気です。


「まだ若いから」とか「痛そうだから」と後回しにせず、まずはご自身の年齢や体質に合った検診スタイルを見つけてみませんか?

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